カリフォルニア商業用不動産におけるNNNとFull Serviceの違い

こんにちは。シリコンバレー不動産です。

今回は、アメリカ・カリフォルニア州で商業用不動産をお探しの皆さまに向けて、「NNN(トリプルネット)」と「Full Service(フルサービス)」の違いについて、わかりやすくご紹介します。

これらは物件の賃貸契約における「費用負担の仕組み」を表しており、物件選びや契約の際に非常に重要なポイントになります。

NNN(Triple Net Lease/トリプルネット・リース)とは?

テナント(借主)がベースの家賃とは別に、以下の3つの費用をすべて負担するタイプの契約です:

  1. 固定資産税(Property Taxes)
  2. 建物保険(Property Insurance)
  3. 共用部の維持費(Common Area Maintenance=CAM)

たとえば、駐車場やロビーの清掃、外構の修繕費用などがCAMに該当します。

特徴:

  • 一見するとベースの賃料は安めに見えますが、追加費用がかかるため総額は高くなることも
  • 追加料金は変動
  • 契約内容によっては、テナントが各コストを管理・手配する必要があるため、運用面の負担が大きい

一棟借りの店舗や倉庫、郊外型の物件に多く見られます

Full Service(フルサービスリース)とは?

こちらは、賃料にすべての費用が含まれているオールインクルーシブな契約スタイルです。

含まれる主な費用:

  • 固定資産税
  • 建物保険
  • 共用部の維持費
  • 電気代、水道代、冷暖房などのユーティリティ費用
  • セキュリティや清掃サービス など

特徴:

  • 毎月の支払い額が明確で、予算管理がしやすい
  • 管理の手間も少なく、特に初めてアメリカに進出される企業様におすすめ
  • 都市部のハイグレードなオフィスビルでよく見られます

主な違いのまとめ

項目NNNFull Service
ベース賃料安め高め
税金・保険テナント負担家賃に込み
ユーティリティ費用テナント負担が多い(ケースにより)家賃に込み
管理費自分で支払う手間ありシンプル(全て込み)
向いている物件の種類小売、倉庫、工場、郊外型物件など都市型オフィスビルなど

ご自身のビジネススタイルや管理体制に合わせて、どちらの契約形態が適しているかを慎重にご検討いただくことをおすすめします。

オフィスの移転、更新等をお考えでしたら、ぜひ弊社へご相談ください。