シリコンバレーのオフィス、絶賛「空室祭り」中!?

シリコンバレー賃貸オフィス

こんにちは。シリコンバレー不動産です。本日は商業用不動産の空室についてのお話です。

シリコンバレーのオフィス市場は、2024年も第3四半期に突入し、ますます厳しい状況に立たされています。サヴィルズやキッダー・マシューズといった不動産会社の報告書を見てみると、「空室率」「賃料」など、あらゆる指標がまるでジェットコースターのような変動を見せています。特に、リモートワークの定着によって、企業がオフィスの面積を縮小している影響で、オフィス市場は四苦八苦しているようです。

空室率が上昇!リモートワークの勝利?

まず最も注目すべきは、空室率の上昇です。サヴィルズのデータによれば、シリコンバレーの空室率は17.1%に達しており、これは前四半期からさらに0.9%上昇しています。この増加は今年を通じて続いており、まるで「誰もオフィスに行きたくない!」と言わんばかりです。特に、リモートワークの影響で物理的なオフィススペースの需要が減り、空室が増えている状況です。

同様に、キッダー・マシューズも16.6%の空室率を報告しており、サヴィルズのデータとほぼ一致。しかも、この空室率の上昇は特にBクラスやCクラスのオフィスで顕著。要するに、「ちょっと古めのビル」は、新しいテナントを見つけるのに苦労しているわけです。

賃料は「ほぼ据え置き」って、どういうこと?

空室率が上昇しているにもかかわらず、オフィスの賃料はほぼ横ばい状態。サヴィルズによれば、シリコンバレーの賃料は1平方フィートあたり平均3.94ドルで、前四半期の3.92ドルからわずかに上昇。どうやら、オーナーたちは「賃料を大幅に下げるのは、まだ早い!」と思っているようです。

同様に、キッダー・マシューズも3.96ドルと報告。つまり、「値段は下げたくないけど、需要がない」そんな板挟み状態にあることがうかがえます。Bクラス、Cクラスビルのオーナーたちは「リモートワークに負けない!」と踏ん張り続ける心構えが垣間見えます。

結論

2024年第3四半期のシリコンバレーのオフィス市場は、空室率の上昇、マイナス吸収(つまり新しいテナントが入らない)、そして停滞する賃料という三重苦を抱えています。リモートワークの定着や高金利の影響で、シリコンバレーのオフィス市場は依然として「回復までの道のりは長い」と言えそうです。
オーナーからの家賃Asking Price(希望価格)は一見下がっていないように見えますが、ここでこそ借り手ブローカーの「交渉力」と不動産戦略が試される時です。現在のように空室が増えている市場では、うまく交渉すれば家賃の値下げや契約条件の改善を引き出せる可能性が高いと言えます。ただし、更新時には交渉だけでは賃料が下がりにくいのが現状です。家賃価格競争を生み出さなければ、うまく交渉を進めることは難しいでしょう。信頼できるプロにぜひご相談ください。

最適な契約や条件を引き出したい方。
シリコンバレーで“成功する”オフィスを探したい方。

テナント代表仲介業者と物件オーナー代表仲介業者の違い