サンノゼとサンフランシスコ、世界で「住宅購入がほぼ不可能」な都市にランクイン
シリコンバレーへの駐在や引っ越しを考えている方にとって、最大の関心事のひとつは「住宅費用」だと思います。
先日、オレンジカウンティのチャップマン大学とカナダのシンクタンク Frontier Centre for Public Policy が発表した「Demographia International Housing Affordability Report 2025」で、ベイエリアの サンノゼ と サンフランシスコ が「世界でもっとも住宅が手に入りにくい都市ランキング」に入ったことが話題になりました。
サンノゼは世界第3位、サンフランシスコは第8位
この調査は、世界95の主要都市を対象に住宅の「手に入れやすさ(Affordability)」を分析したものです。
住宅価格を世帯収入で割った「価格所得比率(Median Multiple)」を用いて評価し、以下の5段階で分類しています。
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Affordable(購入可能)
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Moderately Unaffordable(やや高い)
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Seriously Unaffordable(深刻に高い)
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Severely Unaffordable(非常に高い)
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Impossibly Unaffordable(ほぼ不可能)
その中で、価格所得比率が9倍以上 の都市を「Impossibly Unaffordable(ほぼ不可能)」と分類しています。
サンノゼは 全世界で第3位、サンフランシスコは 第8位 となりました。アメリカ国内で見ると、最も住宅が高い都市がサンノゼです。
世界の「住宅が不可能に高い都市」トップ12
調査で「Impossibly Unaffordable」に認定されたのは、以下の12都市です。
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香港
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シドニー(オーストラリア)
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サンノゼ(アメリカ)
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バンクーバー(カナダ)
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ロサンゼルス(アメリカ)
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アデレード(オーストラリア)
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ホノルル(アメリカ)
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サンフランシスコ(アメリカ)
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メルボルン(オーストラリア)
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サンディエゴ(アメリカ)
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ブリスベン(オーストラリア)
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ロンドン(イギリス)
ご覧の通り、カリフォルニア州だけで サンノゼ・サンフランシスコ・ロサンゼルス・サンディエゴ の4都市がランクインしてしまいました。
中間層にとっての「生存の危機」
レポートでは、このような住宅市場は 中間層の生活を脅かす存在(existential threat) だと指摘しています。
かつて先進国では、中間層が家を持つことは当たり前でしたが、1990年代以降、都市計画やゾーニング規制による都市拡張の制限(グリーンベルトなど)が価格高騰を招き、現在では 収入の9~15倍の価格 を支払わないと住宅を購入できない地域が出てきています。
その結果、多くの家庭がより安価な都市へ移住する傾向が強まっているとのことです。
最も買いやすい都市との比較
一方で、最も住宅が手に入りやすい都市としては、ピッツバーグ(ペンシルベニア州) が5年連続で第1位となりました。
報告によると、サンノゼの住宅市場はピッツバーグの4倍も高いようです!
まとめ
いかがでしたか?
今回のレポートは「住宅を買うのが難しい」という事実だけでなく、賃貸市場にも影響を及ぼしていることを示唆しています。
住宅価格が高すぎると、投資目的で物件を購入して人に貸すケースが減ってしまいます。
その理由はシンプルで、住宅ローンを家賃収入でカバーできないからです。
その結果、賃貸物件の供給が不足し、家賃の上昇につながる可能性があります。
つまり、購入だけでなく、借りることすらどんどん難しくなるのが、ベイエリアの現実です。